協業を通して深まった関係性とM&Aへの思い
甘粕まずはじめに、この度のM&Aについて、私たちアイデミーとしても非常に意義深いものであると感じています。ファクトリアルとアイデミーは、まるで双子のような関係だと思えるほど、初めて出会ったときから特別な絆を感じていました。今回、改めてその出会いのきっかけから振り返ると、感慨深いものがあります。
山田そうですね、最初は、ファクトリアルの創業者である金田喜人が、アイデミーの石川聡彦さんと得たご縁がきっかけでした。コーポレートサイトの制作から連携がはじまり、そこからより深いレベルの協業に話が及びましたね。2022年の7月頃、アイデミーが開発リソースの不足を感じていたところに、まずはコンサルティングの形で関わりました。
実は、お話を聞いたときには、解決する難易度が高いと感じたこともあって、一旦は私だけが加わらせていただいたんです。ただ、一緒に取り組む中で、アイデミーとの相性の良さ、ビジネスの方向性が非常に合っていることを実感しました。コンサルティングとしての協力から始まりましたが、徐々に実際のプロジェクトにも参加するようになりました。
甘粕そうですね、2022年7月の最初の協業から、私たちの関係は徐々に深まり、2023年4月からプロジェクト自体を広げていこうという動きになって。2023年8月には共同で取り組むお客様の案件もスタートしました。その上で、今回の意思決定に至った、ファクトリアルの背景にあった課題は何でしたか?
山田近年はエンジニアの単価が上昇傾向にあり、私たちも単価を上げるためにどうすればよいのか、数年来にわたって試行錯誤してきました。しかし、それを叶えるためにビジネスプロセスの上流工程に適切に入ることは難しく、さらにプロセスをきちんと整理できる人材の確保は大きな課題でした。私たちのようなWeb制作やシステム開発会社では、そういった人材を抱えることは難しいのが現実です。その点、アイデミーとの協業は、上流工程をしっかりと管理し、ビジネスプロセスを整えることができる、とても優秀なメンバーが揃っている。そこに大きな強みを持っていると感じています。